春の花見酒、秋の月見酒など、四季折々の気候に恵まれる日本で、酒と雪・月・花は切っても切り離せない関係です。花鳥風月を愛で、自然を慈しむ季節の宴は、古来より庶民の喜びであり、楽しみであります。その中でも最もロマンティックな酒は「雪見酒」ではないでしょうか。

雪見酒平安時代に、紫式部も行っていたといわれる雪見酒は、その名の通り、雪見の折りに飲む酒のこと。これは、雪の降る日に暖かいこたつの中で熱燗をチビチビやるのではなく、大自然の風雪の中にくり出し、雪と戯れながら楽しむのが醍醐味であり、「真の風流」なのだそうです。人々は平安の頃には牛車を、江戸の頃には船などを出し、吹きさらしの野山や川で酔いしれたとのこと。

しかし現在では、花見酒や月見酒はともかく雪見酒はよほどの粋人、もしくは耐寒性に卓越した方でなければしたがらないのが実情です。「せめて風流 な雰囲気だけでも…」という方には、降り積もった雪をコップにギュッと詰め、その上からお酒を注ぐ「雪割り酒」がお勧めです。